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翻訳雑記

1日の翻訳量

英語翻訳者が1日に翻訳できる量の目安をご紹介します。

プロのフリーランス翻訳者が終日作業して1日に翻訳できる量は、原文が英語の場合は1日あたり1,500~2,000ワード(英単語数)、原文が日本語の場合は3,000文字~4,000文字(日本語文字数)程度が標準的な処理量だと思います。

上記の処理量は、訳文をそのまま使用しても差し支えない一定の品質を保った翻訳を前提にしていますが、綿密な調査が必要な場合や、訳文に非常に高度な表現能力が求められる場合など、内容によっても異なり、また翻訳者の経験や能力によっても異なってきます。

担当する翻訳者がいつも翻訳を行っているような自分の最も得意とする分野であれば、和訳の場合で1日あたり原文3,000ワード程度翻訳することができたりもします。中には1日あたり5,000ワード以上翻訳することができるという翻訳者もいますが、残念ながら、今までにそれほどの大量の翻訳ができるという翻訳者で品質が高い訳文を見たことがありません。

訳抜けや誤訳があったり、十分な調査が行われていなかったり、用語が統一されていなかったり、または誤字や脱字があったりなど・・・。

翻訳作業は何度も見直しを行ったり、固有名詞や不明点がある場合は徹底的に調査をしたりと時間がかかるものです。「とりあえず内容が理解できればいい」という場合など、品質にこだわらない翻訳であれば大量に翻訳することも可能でしょうが、それ以外の場合であれば、上記のような大量の翻訳をすることは、一部のトッププロや天才的な人を除いては難しいでしょう。

個人の翻訳者ではなく翻訳会社に翻訳をご依頼される場合でも、翻訳会社では通常、品質保持の観点から同一の案件においては1人の翻訳者が翻訳を担当するため、1日に処理できる量は英文和訳(英語→日本語)で原文2,000ワードくらい、和文英訳(日本語→英語)で原文4,000文字くらいが限度となることが多く、弊社においてもお見積り時に納期を提示する際は、これらの分量を目安にチェックやレイアウトに要する時間も考慮に入れた上で納期を算出しています。

ただ、お客様のご要望により分量が多いにもかかわらず短納期の場合などは、同一案件でも複数の翻訳者が翻訳を行う場合もあります。その場合は翻訳者の数に応じて相当量の翻訳をこなすことができますが、翻訳者によって文体や使用する用語が異なったりするため、同一の案件全体で同じ品質を保持するためにはチェックに時間がかかることもあります。